種類に合わせた治療を受けよう|うつ病から介抱されるには

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高齢者が発症するうつ病

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サインを逃さないことが大切

知人や友人が亡くなると、自分がもう高齢者になったのだということを思い知らされます。長年育ててきた息子や娘が家を出ると、寂しさを感じます。これらに伴って生活環境が大きく変化する人もいるでしょう。そして、加齢現象が体を蝕んできて病気も増えてきます。このように、親しい人とのお別れやそれに伴う環境の変化や、病気で体が思うように動かないこと、たくさんの薬を飲まなければいけないことなどで、高齢者はうつ病を発症するきっかけが増えてきます。高齢者のうつ病は、若い人とは症状の種類が少し違います。高齢者がうつ病になると、心の不調よりも体の不調に対する訴えが目立ちます。頭痛や胃の痛み、めまいやだるさなどを訴えることが多いです。また、高齢者のうつ病に特有の症状として、妄想や不安や緊張といった種類のものも出てきます。妄想は、現実的ではないことを現実だと思い込むことです。例えば、本当はお金持ちなのに「お金がないのに、入院なんてできるわけがないでしょ」などと自分は貧乏だと思い込む貧困妄想という種類の妄想が起きたり、「みんなに迷惑ばかりかけている」と思い込む罪業妄想と言う種類の妄想が起こったり、治る病気なのに「きっと医者が癌を見逃していいるのだわ。もうすぐ死ぬのだわ」などと思い込む心気妄想などがあります。また、不安や緊張が強くなって「もう死んだ方がマシだ」という考えに思い至るケースもあります。「死にたい」といった発言には、要注意です。このような種類の発言があった場合は様子を見ようなどと考えずに、早く専門医を受診することをお勧めします。高齢者はそれでなくても様々な病気にかかりやすくなるので、まずは他の病気の可能性を調べます。人間ドックや健康診断で異常がないからと言って、体調不良を訴えているのに「大丈夫だよ」と軽視するのは良くありません。人間ドックでは検査項目に入っていることが少ない甲状腺の病気でも、うつ症状が出ることがあります。また、認知症や脳卒中やがん、糖尿病やパーキンソン病などでも、うつ病と同じような症状が出ることもあります。加えて、お薬が原因でうつ症状が出ることもあるので、「年のせいだろう」とか「年を取ると誰でも、頭痛や胃の痛みくらい日常茶飯事ですよ」などと言って、済ませてしまわないようにしましょう。周りが気をつけたいうつ病のサインとしては、次のようなものがあります。習慣にしていたことができなくなった、無口になったりボーッとしていることが増えた、趣味に興味を示さなくなった、体調不良で内科を受診したが異常がなく様子を見ようと言われた、死にたいなどと言った類の発言をする、などです。「いつもとは何か違う」と感じたサインが出ている場合は、精神科や心療内科などを受診しましょう。家族や周りの人がうつ病のサインを見逃すことなく、早期に対応することが大切です。